[ニューヨーク 8日 ロイター] - ニューヨーク外為市場は不安定な値動きの中、ドルが主要通貨バスケットに対しほぼ変わらず。一時2週間ぶりの高値をつける場面もあったものの、米株式・債券市場が再び荒れ模様となる中、上げ幅を縮小する展開となった。
ドルの失速は弱気相場に入っているという見方を裏付ける結果となった。
終盤の取引で、主要6通貨バスケットに対するドル指数<.DXY>は小幅高の90.292。
ユーロ/ドル<EUR=>は0.1%安の1.2248ドル。一時つけていた2週間ぶり安値からは下げ幅を縮小した。
米株式市場が大幅続落し、10年債利回りが再び4年ぶり高水準を試す中、安全資産とされる円やスイスフランを買う動きが強まった。
ドルは対円<JPY=>で0.6%安、対スイスフラン<CHF=>で0.8%安となった。
コメルツ銀行の為替ストラテジスト、エスター・レイヘルト氏は「市場は値固めの動きとなっている」としたうえで、「株式市場が混乱している間もドルは比較的底堅く推移した。こうした経験が今後の市場のセンチメントを決定することになる」と述べた。
一方、テイラー・グローバル・ビジョンの創業者、ジョン・テイラー社長は「ドルの回復局面は既に終えんに近づいている」との見方を示し、メキシコペソや南アランドなどに対するドル上昇の鈍い足取りが「ドルが選好されていない状況を示している」と指摘した。
ドル/円 NY終値 108.74/108.75
始値 109.67
高値 109.76
安値 108.59
ユーロ/ドル NY終値 1.2245/1.2249
始値 1.2232
高値 1.2294
安値 1.2213
(表はロイターデータに基づいています)