[サンフランシスコ 5日 ロイター] - 米アルファベット<GOOGL.O>傘下グーグル系のウェイモが自動運転技術の盗用で米配車大手ウーバー・テクノロジーズ[UBER.UL]を提訴した裁判の審理が5日、始まった。ウーバー側は盗用はなかったと主張した。

自動運転開発会社のウェイモは、同社の元エンジニア、アンソニー・レバンドウスキ氏がウーバーに移る前の2015年12月に、自動運転車の設計を含む機密ファイル1万4000点以上をダウンロードしたとして訴えている。同氏はウーバーで自動運転開発部門を率いた。

両社は自動運転車の開発で競合関係にある。

ウーバー側の弁護士はサンフランシスコ連邦地裁での初公判で、陪審員に対し、ウェイモは陰謀説を主張しているが、話の筋が通っていないと強調。機密情報をウーバーが取得し、自社の自動運転技術に反映させたという事実はないと述べた。

ウェイモの弁護士は、競争圧力が余りにも強かったため、当時最高経営責任者(CEO)を務めていたトラビス・カラニック氏は「法順守よりも競争に勝つことが重要」と判断したと主張。

ウェイモは損害の規模を19億ドル程度と見積もっている。ウーバーは賠償責任を否定している。

ウーバーは同訴訟に絡み協力を拒んだとして、17年5月にレバンドウスキ氏を解雇している。