[フランクフルト 24日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は24日、ECBの資産買い入れがユーロ相場に与える影響について、為替の変動は単に副作用であって、目的ではないとの見解を示した。

ドラギ総裁は欧州議会の議員に対し、資産買い入れが「資金調達条件の緩和や、企業や家計が再び借り入れを行うのを支援する点では効果的だが、統計的に重要なユーロの為替変動にはつながっていない」と述べた。

ユーロはこの半年で対ドルで6%近く上昇しており、一部の政策当局者はユーロ高のマイナス面に懸念を示している。

また総裁は、急速な原油高が、ユーロ高によるインフレへのネガティブな影響を相殺するとの見方には同調せず、予測ではエネルギーインフレは「非常に緩やか」なペースで上昇することになっていると述べた。

またエネルギーインフレによる物価全体への寄与はわずかなもので、エネルギーコストの上昇が他の製品やサービスに及ぼす間接的な影響は当面、限定されるとした。

*24日配信の以下の記事で、見出しの「ユーロ高」を「ユーロの変動」に修正しました