[デトロイト 17日 ロイター] - 2018年の米新車販売は昨年に続き減少する可能性があるが、米自動車メーカーは利益率がより高いピックアップトラックやスポーツ用多目的車(SUV)を強化する方針だ。

今週開幕した北米自動車ショーで、メーカー幹部やエコノミストは乗用車と軽トラックの新車販売は昨年の1720万台から1680万台に縮小すると予想。米利上げで手ごろな借り入れが難しくなることや、新車より安価な新古車が大量に流入することで新車販売が減るとみられる。

フォード・モーター<F.N>は今年の利益が前年を下回るとの見通しを発表し、17日に株価が7%下落。ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>は、自動運転車への投資を除いたコア利益が横ばいになるとの予想を示し、株価は0.4%安となった。

一方、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)<FCAU.N>の株価は1.8%上昇。同社は北米市場のラインアップを大型ピックアップトラック中心に展開する。

同社のマルキオーネ最高経営責任者(CEO)は「リソースのほとんどをSUVやピックアップトラックの製品に移行させた」とし、それらが米国市場で急成長する車種になりつつあるとの見方を示した。

昨年の米自動車販売のうち、63.2%は軽トラックで、2012年の48.8%から拡大。乗用車は不振で新車販売全体では2%減ったが、軽トラックは4.3%増えた。

自動車ディーラー最大手のオートネーション<AN.N>のジャクソンCEOは16日、米国では軽トラックの人気が高いとし、「1ガロン(約3.8リットル)=6ドルまでガソリンが値上がりしないとトラック人気は衰えない」と語った。