[東京 20日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小反発した。前日の米国株安を嫌気した売りが先行したが、米長期金利の上昇を背景に保険、銀行などの金融セクターが堅調に推移したことで下げは深まらなかった。とはいえ、国内材料は乏しく、上値も限られた。

朝方の日経平均は売りが先行し、一時2万2800円前半に下押しした。為替が1ドル113円台に上昇すると先物主導で切り返し、2万2900円前半に上昇。ただ、国内の買い材料に乏しく上値は限られた。

後場は横ばい圏での動きが続いた。米上院が税制改革法案を可決したと伝わり、日経平均は2万2800円台後半から2万2900円前半に上昇する場面があった。市場では「税制改革の話がまとまれば不透明な要因は減るが、景気押し上げ効果は見極めが必要」(証券ジャパンの調査情報部長、大谷正之氏)との声も聞かれた。

TOPIXは0.33%高。東証1部の売買代金は2兆5498億円。セクター別では、石油・石炭が上昇率トップ。銀行、非鉄金属、ゴム製品などが上昇率上位に入った。一方、サービス業が下落率トップ。建設、不動産、電気・ガスも下げが目立った。

個別では、SUBARU<7270.T>が3日ぶりに急反落。東証1部の売買代金トップとなった。無資格者が新車出荷前に完成検査を行っていた問題について、完成検査員を登用する社内の試験で試験官が受験者に回答を漏らす事例などが新たに判明した。同社が19日に発表した弁護士による外部調査報告書で明らかになった。

一方、ジャパンディスプレイ<6740.T>が大幅高。外部資本の導入に向け、京東方科技集団(BOE)<000725.SZ>など中国パネルメーカー3社と交渉していることが分かったと、共同通信が19日報じた。電気自動車(EV)向け電池事業に参入すると20日付の日本経済新聞朝刊が報じた豊田自動織機<6201.T>は続伸した。

東証1部の騰落数は、値上がり1124銘柄に対し、値下がりが837銘柄、変わら ずが97銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      22891.72 +23.72

寄り付き    22834.93

安値/高値   22806.73─22923.50

TOPIX<.TOPX>

終値       1821.16 +5.98

寄り付き     1815.54

安値/高値    1814.19─1821.91

東証出来高(万株) 166124

東証売買代金(億円) 25498.93