[フランクフルト 18日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は18日、ユーロ圏の銀行1行がECBの資本要件を満たしていないと発表した。銀行名は明らかにしていない。ECBはこの銀行に対し賞与や配当、クーポンのカットを要請する可能性がある。

ECBは、119行の年次報告を公表。これらの銀行に対して、平均でリスクのある資産の10.6%に相当する資本を確保するよう求めている。これは前年とほぼ同水準となる。

ECB監督部門のKorbinian Ibel氏は説明資料で「銀行は概して耐久性があり、安定している」と説明。「残存するリスクは、収益性や不良債権問題に集中している」と述べた。

資料の図表によると、ECBが監督している銀行の大半が、投資家や職員に支払うために必要な最低限を大幅に上回る資本を確保している。ただ、1行は基準を下回っており、もう1行はギリギリで上回ったという。

1年前の評価では5行が条件を満たしておらず、そのうち、イタリア地銀のバンカ・ポポラーレ・ディ・ビセンツァとベネト・バンカは後に破綻した。

このレビューは6月末の決算内容を基にしたもので、その後で不足分を補完した銀行もある。

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