[ニューヨーク 15日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが対主要6通貨バスケットで上昇した。米議会共和党の税制改革法案取りまとめ作業が大詰めを迎え、年内通過への期待が高まった。

TD証券の外為戦略部門北米責任者は「米税制改革案が注目される」とし、来週までに決着がつく可能性に期待が広がっていると指摘した。

ドル指数は0.49%高の93.944。

税制改革が実現すれば、国内成長を押し上げ、利上げ回数の増加やドル高につながる可能性を予想する向きも多い。

年末休暇シーズンを控え投資家らが取引を手仕舞うなか、税制改革法案が年内最後のビッグイベントとみられている。

取引高が縮小する前に資金を確保しようと各金融機関が動く中、他行から短期のドル資金を借りる際のコストが2012年以来の水準に急上昇した。

「クロスカレンシー・ベーシス・スワップ」のユーロ/ドル3カ月物は100ベーシスポイント(bp)と、月初めのマイナス52bp程度から拡大した。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨戦略世界責任者は、スワップコスト増がドルに影響を及ぼす状況はまだみられないが、ドルにはマイナス材料となる可能性を指摘。「例えば金融機関などの欧州勢にとって米国債は非常に高価。したがって米国債買いが妨げられ、ドルベースの投資家には海外投資を促すだろう」と予想した。

(表はロイターデータに基づいています)