メリットは? 日本がナイトカルチャーに力を入れる理由

2017/12/12
NewsPicksは、J-WAVE「STEP ONE」(毎週月~木 9:00~13:00)と連携した企画「PICK ONE」(毎週月~木 11:10~11:20)をスタートしました。
12日は、ニューポート法律事務所 弁護士の齋藤 貴弘(さいとう・たかひろ)さんが出演。ダンス営業を風営法の規制対象から外すなど、風営法改正の方向性をリードされてきた齋藤さん。「東京にも「夜の市長」を創設へ Zeebraが準備委員会の設立を宣言」(Buzzfeed)をテーマに、ナイトメイヤー設置の目的など伺いました。

POINT 1:
夜の市長、その役割とは
ラッパーのZeebraさんを中心に「東京ナイトメイヤー(夜の市長)」創設に向けて始動した。ナイトメイヤーとは、街のナイトカルチャーの活性化にむけて、中核的な役割を担う人物・団体のこと。夜を中心に営業活動するサービスや店舗の声を集約し、課題解決に向けて意見調整したり、行政に働きかけるという。
「そもそも2016年に風営法が改正されるまで、日本ではダンスを楽しむクラブも”風俗営業”と位置づけられ、午前0時(エリアによっては午前1時)までしか営業できませんでした。
クラブ営業が条件付きで解禁されたことにより『産業として整備・開拓しながら、健全な夜遊びの魅力を高めていこう』という取り組みがはじまっています。ナイトメイヤーもその一環として注目されています」(齋藤さん)
POINT 2:
ナイトカルチャー活性化は国策?
「2020年のオリンピック開催や訪日観光客の増加に先駆けて、Zeebraさんは2018年中にはナイトメイヤーを発足させたいと考えているようですね」(サッシャさん)
訪日外国人旅行者を対象とした調査では、日本は旅行先として高く評価されているものの、「言葉が通じない」「物価が高い」という不満に続いて「ナイトライフが足りない」ことも評価を下げる要因になっています。
また、政府は訪日観光客数の目標を、2020年に4000万人、2030年に6000万人とし、観光産業を推進していこうとしています。
さらには人数のみならず、旅行中の消費額を増やしていきたいというのが狙いです。海外からたくさんの観光客に来てもらうだけなく、お金を消費してもらう機会が必要です。とりわけ娯楽、ナイトカルチャーは伸びしろが期待される分野です」(齋藤さん)
POINT 3:
必要なのは「安全整備」と「情報発信」
「ナイトカルチャーには安全やマナーの面で『少し怖いな…』と不安を感じる方も多そうです」(寺岡さん)
「安心や安全面への配慮は重要です。
たとえば海外では、『観光ポリス』と呼ばれる交番のようなものが設置され、観光客の相談役とガイド役を担っている都市もあります」(齋藤さん)
「また、どこのクラブに行けばいいか、情報不足で分からない面もありそうです」(サッシャさん)
「議員連盟『ナイトタイムエコノミー議員連盟』では、2018年以降、夜間経済の活性化をめざして、情報プラットフォームの多言語対応や、夜の交通網の充実など、民間だけではできなかったことを国で推し進めようと、後押ししています。
私は弁護士の立場から、これまで風営法改正や改正後の産業創出に携わってきました。政治家を含むさまざまな人たちが、業界を超えた連携を見せつつあり、これまでになかった取り組みが実現できそうです」(齋藤さん)
今回のニュースをはじめとした齋藤さんのコメントは、ぜひ以下からチェックしてみてください。
12月13日は、タレントの加藤 未央さんが出演予定です。こちらもお楽しみください。

【番組概要】放送局: J-WAVE 81.3FM
番組タイトル: PICK ONE
ナビゲーター: サッシャ、寺岡歩美(sugar me)
放送日時: 毎週月~木曜日11:00~11:20(ワイドプログラム『STEP ONE』内)
番組WEBサイトはこちらをご覧ください