[ボン 4日 ロイター] - ドイツ連邦ネットワーク庁は4日、国内通信業界に対し、高速ブロードバンド網の構築を急ぐよう呼び掛けた。第5世代(5G)移動体通信サービス用の周波数帯域を来年、利用可能にする方針も示した。

ドイツは、来年中に全国のインターネットの速度を50メガビット/秒(Mbps)以上に引き上げる目標を立てているが、最大手のドイツテレコム<DTEGn.DE>の技術は、旧式の銅線を使用した通信網に依存しており、高速化は容易ではない。

同国は、800億ユーロ(950億ドル)以上を投じて、2025年までにすべての企業・世帯が超高速のグラスファイバー網に接続できる体制を整える「ギガビット社会」構想を掲げている。

連邦ネットワーク庁のホーマン長官は「これ以上投資を先送りすれば、デジタル化のチャンスを逃すことになる」と表明。

同庁によると、国内の約77%の世帯は50メガビット/秒以上のスピードでネットにアクセスできている。都市部では90%だが、地方では36%にすぎないという。

100メガビット/秒以上のスピードでネットにアクセスできるユーザーは全体の約13%で、2015年半ばの2倍の水準。

同庁によると、グラスファイバー経由の超高速ネットアクセスに対する需要は依然として非常に低く、アクセスが可能な270万世帯のうち、実際に契約しているのは4分の1にすぎないという。