DAWN Live Entertainment Summit 2017

ライブエンターテインメント特化型のカンファレンス『DAWN Live Entertainment Summit 2017』。業界を牽引するイノベーターである小橋賢児氏と中川悠介氏が、日本のライブエンターテインメントの現在と未来を語った。
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登壇したのは、俳優から転じ、日本最大のダンスミュージックイベントである「ULTRA Japan」クリエイティブ・ディレクターを務める小橋賢児氏。青文字系カルチャーの生みの親で、きゃりーぱみゅぱみゅ等、原宿の街が生み出すコンテンツを世界に向けて発信するアソビシステム株式会社代表取締役の中川悠介氏。株式会社アカツキ代表取締役 CEOの塩田元規氏がモデレーターを務めた。

「メイド・イン・ジャパン」を貫く

海外へのコンテンツ発信に注力している両者から飛び出したのは「日本人はアナログ感覚が足りない」「海外を意識する必要はない」という意外なキーワードだった。
俳優業を休業後にアメリカへ留学した小橋氏は「インドに旅をしていたスティーブ・ジョブズをはじめ、海外のIT人は『アナログ的な感覚と今のテクノロジーをどう融合させるか』という意識が強い。日本人の感覚はビジネス寄りで、旅やイベントに赴くことがあまりないと感じる」と、旅などを通して様々な価値観に触れる必要性に言及した。
「ULTRA Japan」クリエイティブ・ディレクターの小橋賢児氏
原宿発祥「kawaii」文化の海外発信の仕掛け人である中川氏は「原宿にいる人は、意識が海外に向いている。しかし、海外から見ると、日本の色彩感覚などは、独特で新鮮。海外を意識して作品をつくる必要はない。メイド・イン・ジャパンのまま、独自のやり方で発信すればいいと思う」と語った。

ルーティーンなアソビは、もういらない

中川氏は、日本のライブエンタメが意識すべきは、ルールや固定概念に縛られた「ルーティーンな遊び」をやめることだと主張。
アソビシステム株式会社代表取締役の中川悠介氏
塩田氏は「デジタルコンテンツの価値がだんだん無料化していく中で、今は、リアルの価値が高まっている。IT業界とエンタメ業界が近づけば、何かが変わると確信している」と締めくくった。
株式会社アカツキ代表取締役CEOの塩田元規氏
ライブエンタメ業界の最前線に身を置く3人の白熱の議論。今後のライブエンタメとITの融合にも期待が高まるトークショーだった。
トークセッションの模様は、オンデマンド配信でどうぞ。