[東京 21日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反発した。欧米株の上昇を手掛かりに幅広く買いが先行し、上げ幅は一時300円を超えた。ただ国内材料は乏しく、買い一巡後は利益確定売りに押される展開だった。前日の下げを帳消しにしたものの、大引け前に先物主導で売られ、安値引けとなった。

TOPIXも反発。東証33業種中、28業種が値上がりした。パルプ・紙が下落率トップ。石油・石炭、非鉄、化学工業など素材セクターの上昇が目立った。主力株ではハイテク・設備投資関連の一角が堅調に推移。SUMCO<3436.T>や安川電機<6506.T>が年初来高値を更新した。

23日は日米市場ともに休場となるため、手掛けにくさが意識された。「強気な見方は変えていないが、海外の経済指標を含め特段の材料がない」(岡三アセットマネジメント・シニアストラテジストの前野達志氏)との声もあり、積極的にポジションを傾ける姿勢は限られた。

増資による希薄化懸念で前日に急落した東芝<6502.T>には買い戻しが入り、5%を超す上昇。東証2部総合<.TSI2>は1.4%高となった。東証REIT指数<.TREIT>は4日続伸し、8月29日以来、約3カ月ぶりの高値水準を付けた。一方、日経平均ボラティリティー指数<.JNIV>の終値は今月8日以来、約2週ぶりの水準まで低下。日経平均が乱高下した9日以前のレベルに戻した。

個別銘柄では石川製作所<6208.T>、豊和工業<6203.T>、東京計器<7721.T>が大幅高。トランプ米大統領は20日、北朝鮮をテロ支援国家に再度指定した。また同国に対する追加制裁を発動すると発表した。北朝鮮情勢が緊迫化するとの見方から、防衛関連株の一角に買いが入った。日本アビオニクス<6946.T>もしっかり。

またアサツー ディ・ケイ<9747.T>が後場一段高。米投資ファンドのベインキャピタルによる株式公開買い付け(TOB)を巡り、アサツーDKの筆頭株主である英広告代理店大手WPP<WPP.L>が応じることになった。TOB成立の不透明感が後退する中、株価は1株3660円のTOB価格にさや寄せする動きとなった。

東証1部の騰落数は、値上がり1426銘柄に対し、値下がりが526銘柄、変わらずが86銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      22416.48 +154.72

寄り付き    22456.79

安値/高値   22416.48─22563.25

TOPIX<.TOPX>

終値       1771.13 +11.48

寄り付き     1771.69

安値/高値    1769.17─1778.85

東証出来高(万株) 152830

東証売買代金(億円) 25004.51