(Bloomberg) -- 中国の電子商取引会社アリババ・グループ・ホールディングは米ウォルマート式のハイパーマーケット運営会社として中国最大手、高鑫零售(サン・アート・リテール・グループ)の株式を約29億ドル(約3250億円)で取得することで合意した。実店舗型の小売業の変革を目指しているアリババによる新たな動きだ。

アリババは香港上場のサン・アートの株式36%を買い取る。今回の取引の一環としてフランスのオーシャン・リテールも同社への出資比率を36%に高める。

香港証券取引所への届け出によると、アリババはサン・アート1株当たり約6.50香港ドル(約93円)を支払う。これは同社株の取引が今月13日に停止される前の直近終値8.60香港ドルを24%下回る。20日に取引が再開されたサン・アート株は一時13.6%安と日中ベースで2月20日以来の大幅下落。売買開始直後は上げていた。

アリババとサン・アートは20日に共同で発表した資料で、「今回の提携はインターネットに基づくアプローチと新たなテクノロジーを活用しながら、中国の消費者にオンラインとオフラインの一体的な経験を提供するため小売りパートナーと密接に協力するというアリババの『新しい小売り』ビジョンを反映したものだ」と説明した。

原題:Alibaba Bets $2.9 Billion on China’s Top Hypermarket Player (2)(抜粋)

: Tokyo 岩城伸也 siwaki@bloomberg.net.

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