[東京 17日 ロイター] - 国土交通省は17日、神戸製鋼所<5406.T>の製品データ改ざん問題に関し、MRJ(三菱リージョナルジェット)で使用しているアルミニウム製品を製造している大安工場(三重県いなべ市)に立ち入り検査をした結果、新たに大きな不正は確認されなかったと発表した。ただ、再発防止策の具体化など課題もあり、5項目の改善事項を指摘した。

国交省は、10月23―25日の3日間、6人体制で大安工場に立ち入り検査を実施した。再発防止策として、検査データを不正に書き換えることのできないようシステム変更が実施されていることなどが確認されたという。

一方、データ改ざんの原因となった本社からの「スケジュールプレッシャー」などに対する具体的な再発防止策、品質管理部門の管理者に必要な教育の実施を求めた。また、試験分析室における試験片や計測機器の管理体制の徹底やデータの自主確認作業の強化、材料検査証明書発行時に規定外が発見された場合の社内規定の明確化も求めた。

神戸鋼の広報担当者は「国交省から指摘された5項目について、改善計画と改善案を早期に立案し、確実に実施していく」とコメントしている。

(清水律子)