[ソウル 14日 ロイター] - 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は14日、北朝鮮は高度な核兵器を保有しており、同国が望んだとしても、こうした兵器を早い時期に放棄することは容易ではないとの見解を示した。

フィリピンで記者団に述べた。青瓦台(大統領府)が発言内容を発表した。

文大統領は、北朝鮮が対話実施に合意すれば、すべての選択肢を検討対象として交渉を進めることが可能だと述べた。

その上で「北朝鮮の核問題解決に向けた対話が開始された場合、北朝鮮の核兵器とミサイルは高度な段階にあることから、同国が完全に核能力を破壊することは現実的には困難になる」との考えを示した。「そうであれば北朝鮮の核開発は凍結すべきで、完全な非核化を目指して交渉が進む可能性がある」とした。

北朝鮮の通信社は先週、同国は対話には反対しない一方で、国益や国民の安全保障を交渉の対象とはしないとした。

また文大統領は、北朝鮮を対話に参加させるため圧力を強める時期だとの姿勢をあらためて示した。

このほか、韓国での米軍の迎撃ミサイルTHAAD(サード)配備について、中韓による理解の違いは解消されていないとした。「中国は引き続きサードが自国の安全保障を損ねるとしている。われわれはサード配備の目的は北朝鮮の核・ミサイルによる挑発行為の抑制のみだと説明した」と述べた。

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