ソニーが業績予想を上方修正、営業益6300億円で過去最高へ
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ソニーの業績がイメージセンサに依存している現状はソニーにとっては決して手放しでは喜べません。スマートフォン1台で使用されるイメージセンサーの数が増えていることから、需要が大きくなり、シェアを持っているソニーの業績に直結しています。しかし、ソニーが強いのはスマートフォンなどのハイエンド分野だけです。しかも素子では強いがモジュールではなかなかシェアを取れていません。今後どんどん伸びが期待される自動車や一般家電製品などでは価格競争で勝てない。スマートフォンでもまだ搭載数を増やす余地はありますが、搭載数が増えていくとそのうち性能に対する要求が緩くなってきます。そうなった時にソニーのアドバンテージが一気に失われてしまう可能性があります。今のうちにソニーブランドを支える柱を創り上げることが重要でしょう。
注目のコメント
ソニー（6758）が10月31日に発表した4-9月期決算は売上高および営業収入が対前年同期比+19％増、営業利益が同+255％増の好決算になりました。通期の業績予想も上方修正され、営業利益は同+118％増の6300億円になりました。（従来予想5000億円）。1998年3月期を上回る営業利益の最高益更新となります。
上期の業績のけん引役は半導体事業の大幅な改善と構造改革費用の一巡です（熊本地震の影響などの特殊要因を除いても+64％の営業増益でした）。利益額の寄与が大きい半導体、ゲーム＆ネットワークサービス、金融、音楽などがいずれも増益になりました。
なお通期では半導体の増益に加えて、映画の大幅な損益改善（営業権減損の一巡）、ゲーム＆ネットワークサービスの利益の伸びが想定されています。上方修正の要因は、リスクバッファーの見直し、半導体等３事業の見通し引き上げです。
全体としては懸案が片付き自然体に戻った印象です。今後は安定的な利益成長をどう見せるのか、成長戦略の実質が注目ポイントになりそうです。業績はもちろん、自他ともに認める「イケてるソニー」をもう一度つくっていきたい。わたしにできることは、ちっぽけだけど。
「ソニーにも勤めてて…」とお話しすると、たいていの年上の方は「昔のソニーってイケててね」と話してくれるんだけど、それが悔しいし羨ましい。
わたしはただ、「今のソニーこそイケてる」って思いたいし、思われたいのです。渋い。
株価が上がり続けているのは、構造改革がキーなように思う。
市場から見て、
■全事業で着実に構造改革を進め成功させ、
■円高局面でも稼げるような筋肉体質を作り上げた、
経営手腕への評価は相当大きいはず。
かつ、元々プライドのあった"完成品"以上に、今度は"部品"で稼いで過去最高益とか、かなりいぶし銀。こういった、時代の変化に柔軟に対応する経営を尊敬してます。
でも翻って、ソニーが元々持っていたブランド自体のなんとも言えぬカッコよさを取り戻すには、C向け完成品での成功が必要かなと。多分、ヒットプロダクトを生み出せないと、あのcoolさは永遠に戻ってこない。ソニーがここからApple倒したら最高だな。
