【TMS速報】デザインの力があればジャパンクラフトは進化する

2017/10/30

馬場渉×林要×土方智晴

東京ビッグサイトで開催中の東京モーターショー2017(11月5日まで開催)。NewsPicks編集長佐々木紀彦がモデレートする6日間連続のトークライブ「THE MEET UP」、10/29(日)のテーマは「クルマとジャパンクラフト」。
台風が近づくなか登壇したのは、パナソニックにおける改革のキーパーソンの馬場渉氏、鋳物ホーロー鍋「バーミキュラ」を製造する愛知ドビー株式会社 代表取締役副社長の土方智晴氏、そして、ロボット・ベンチャー「GROOVE X」の林要氏の3人だ。
「クルマは、ライフプロデューサーになるべき」と語るGROOVE X林要氏(写真右)
馬場氏は「日本の自動車メーカーの人は、『車を持っていない』と言った瞬間、『この人は話ができない人』と判断するのか、さーっと引いてしまう。でも、自分は年間1000回はタクシーに乗って、ある意味クルマのヘビーユーザー。そういう人間がどうしたらクルマを買うか考えないのはもったいないなと思っていた」と、実体験をふまえた自動車業界の課題を。

町工場には大きな可能性

大学卒業後はトヨタ自動車の経理マンだった土方氏。「トヨタを出て思ったのは、町工場が持つ可能性の大きさ。町工場にもトヨタと同じレベルで優秀な人がたくさんいる。売るために必要なデザインの力をつければ、日本のものづくりはまだまだ戦えると思う」と町工場からの躍進の決め手と今後の展望を。
日本の町工場のレベルの高さを語る愛知ドビー土方智晴氏
そして、林氏は「クルマは、ライフプロデューサーになるべき。いま流行りの場所がどこで、おいしいお店がどこなので、こういうルートはどうでしょうかというのをクルマがリコメンドしてくれる。そういう相棒みたいな存在になってほしい」と、ソフトバンクでPepperの開発者に携わるなど、生活に寄り添った視点から締めくくった。
ジャパンクラフトが持つ可能性を共有できた会場からは、3人に大きな拍手がおくられた。
(取材:今井雄紀 撮影:飯本貴子 編集:久川桃子)
THE MEET UPは、11/4(土)のピッチコンテストまで連日開催中。10/30(月)18時からは、「イノベーション」をテーマにイノベーション・シンキングの第一人者である濱口秀司氏、本田技術研究所の執行役員であり、ロボティクス分野を担当する研究開発組織「R&DセンターX」センター長も務める脇谷勉氏が登場する。
【濱口秀司×ホンダ脇谷勉】クルマにイノベーションは起こせるか