生活保護の子に進学の壁 高卒後の就職が前提の制度
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進学希望者への壁を壊すのはもちろんのこと、高校の進路を同じで「就職」と「進学」以外の道を含めて、生活保護制度における自立支援を広くとらえないと、世帯分離はもちろん、そもそも身動きとりづらい心身状態にあったりすれば、当事者の意志とかかわらず選択肢が限定されてしまう。
私の親は年収80万以下でしたが、入学金・授業料免除ということで国立大に入学し、民間の給付奨学金も頂いて学生生活を始めましたが、2年生から授業料免除の枠が減らされて半額免除になり、3年からは1/4免除となり、親族の支援もありましたが、バイトを7つ掛け持ちで24時間アホほど働き、血尿流しながらの通学になりました。
先輩や先生等に「国公立の教員になれば踏み倒せるよ」と唆され、育英会の貸与奨学金にうっかり手を出してしまいましたが、私の学年から免除制度は廃止されてしまっていて、10年の学生生活で借金は数百万円にのぼり、まだ返済が15年程残っています。
私のケースは違いますが、生活保護世帯の子供が世帯分離しないと大学進学できず、さらに世帯分離すると生活保護費が約6万円減額されるので、バイトしないといけなくなると。
「生活保護」という考え方(と名前)自体が間違っているんですよね。この制度には、元々「自活できない(どうしようもない)人」をサポートするというニュアンスがあり、政府がお金の使い方をちゃんと管理しようとするあまり、不正受給を調査する調査員やケースワーカーの経費がかさんだり、大学進学のケースのような矛盾した構造が残ってしまっています。何より、こうした制度は受給者の尊厳を深く傷つけるもので、金額についての議論はあっても、制度によってどれだけの心が傷付いているのかについては、あまりちゃんと考えられていない気がします。
大学に行きたくてもいけない人がいる一方で、いざ大学に入ってみると学ぶ気もない就職のためのモラトリアムの巣窟になって絶望するという現実。
従って、学費が安くやる気がある人が多い通信制(プラススクーリング)がオススメで、学費は通常の1/4から1/5になります。
お金は大事ですが、社会にとっての高等教育のあり方が、明治以後の社会設計がビルトインされた延長上で歪みが行き着くところまでいってしまっているので、ここを考え直さないと、幼稚園保育園無償化や生活保護改革だけでは教育システムの構造改革は意味をなさないと思います。