[ワシントン 19日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の次期議長人事を巡り、トランプ大統領は19日、現職のイエレン氏と会談した。大統領は候補者5人全員との面談を終えており、事情に詳しい関係筋によると、来週にも後任人事を発表する可能性がある。

同筋は、イエレン氏との会談は「うまくいった」と述べたうえで、トランプ氏は特定の候補者に「まだ傾いてはいないようだ」とした。

候補者はイエレン氏のほか、パウエルFRB理事、コーン国家経済会議(NEC)委員長、ウォーシュ元FRB理事、テイラー・スタンフォード大教授。

このうち、イエレン氏と歩調を合わせて緩やかな利上げを支持してきたパウエル氏とバーナンキ前FRB議長の下で理事を務めたウォーシュ氏は最有力候補と目されている。

ただ、ウォーシュ氏は知名度でやや劣ると見られている。同氏はこれまで、FRBの債券買い入れを批判するとともに、物価目標の変更を訴えてきた。

米政治メディアのポリティコは、トランプ大統領がパウエル氏を指名する方向に傾いていると報じた。これを受けて、米国債利回りは19日終盤の取引で一時、下げに転じた。

トランプ氏はアジア歴訪に出発する11月3日までに後任人事を発表すると見込まれている。同氏は17日記者団に対し、候補者5人全員が好ましいと考えていると語ったうえで、「今後かなり短期間に決定する」と表明した。

トランプ氏は過去に、イエレン氏について批判的な見解を示したことがあるが、イエレン氏率いるFRBの政策は景気安定化に貢献しており、現政権が経済政策を遂行するうえで好都合となる可能性がある。

*内容を追加します。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)