[東京 13日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ若干ドル安/円高の112円前半。株価の大幅高にも関わらず、株との相関が低いドル/円は、軟調気味の米長期金利を眺めつつジリ安の流れとなった。

ドルは、朝方に高値112.30円をつけた後、仲値付近では輸入企業のドル買い/円売りが優勢となり112.27円まで持ち直した。伸びの勢いは続かず、午前11時過ぎに前日安値を割り込むと、ストップロスを巻き込みながら下落スピードを加速させ112.02円まで下押しした。

米10年国債利回りは2.325/2.323%の気配。一時2.321%付近まで軟化した。前日ニューヨーク市場終盤は2.3213%だった。「米長期金利が上昇してこないので、ドル/円も上値が重い展開になっている」(国内金融機関)という。

市場の関心は、次期米連邦準備理事会(FRB)議長人事に向かっているが、トランプ大統領が米スタンフォード大学のジョン・テイラー教授と面談したことが明らかになった。[nL4N1MN5Q0]

テイラー教授は金融政策をインフレ率及び失業率に対して機械的に連動させる『テイラールール』の提唱者として知られる。

日足では9月終盤から滑らかな曲線で天井の形をつくる「ラウンドトップ」を描いており、テクニカル分析では、ドル/円は「短期的に下方向へのトレンドに転換しつつある」(みずほ証券)という。

きょう予定される米消費者物価指数(CPI)や小売売上高が弱い内容となれば、112円を割り込む展開も予想される。200日移動平均線(111.81円付近)がサポートになるか注目されている。「きょうは13日の金曜日で、カレンダー的には不吉」(外為アナリスト)との声も出ていた。

北朝鮮は18日に開幕する中国の共産党大会前後に挑発的行動をとることが警戒されている。週末を前にポジションを閉じる動きも出やすいという。

ユーロは1.18ドル半ばで堅調。ユーロ/円は132.90円付近できょうの高値圏。

欧州中央銀行(ECB)当局者は10月の理事会で資産買い入れの大幅減額と買い入れ期間の9カ月延長について大筋で合意していることが関係筋の話で明らかになったが、ユーロの目立った反応はなかった。

ドル/円<JPY=>  ユーロ/ドル<EUR=>  ユーロ/円<EURJPY=>

午後3時現在 112.10/12 1.1845/49 132.78/82

午前9時現在 112.23/25 1.1828/32 132.78/82

NY午後5時 112.27/30 1.1829/32 132.82/86

(為替マーケットチーム)