神鋼子会社も検査データ改ざん 半導体材料で
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神戸製鋼の鉄粉データ改ざんに関して、原料としての鉄粉ではなく、鉄粉製品でデータ改ざんがあったとの事。原料のデータ改ざんも問題ですが、その場合、後工程の製品抜き取り検査で異常が発覚する場合もあります。しかしこのケースは製品に近い段階でのデータ改ざん。問題があった場合、その影響が大きくなる可能性も。
コベルコ化研は、グループ内の製品検査や材料分析だけでなく、社外やグループ外企業からの委託分析も行なっています。専門性が高い測定分野が多いだけに、技術のみならず企業に対する信頼も重要。疑わしきは使えないデータが増えると、影響を受ける企業は当初の想定以上に増えるかもしれません。
追記
鉄粉のデータ改ざんに関して、下記の問題ないという見方は疑わしいです。一般的に、密度が高いと強度が高くなります。機械部品は強度が重要だから、密度が高い事で問題は起こらないという見方だと思います。しかし、密度を上げると脆性が増す場合があります。強度はゆっくり力をかけた場合の曲げやすさや折れやすさです。脆性は、衝撃で割れ易い事です。密度が高ければ安全性に問題ないというのは特定の環境下での事であって、別の環境では別の問題が起こる可能性があります。
様々な環境下での試験をクリアーして部品は採用されます。そして原料やプロセスが変わると、一つのみならず多くの物性が変わります。そこに変化があった場合、一面的な評価と一般論で安全性に問題無いと言えるほど、単純ではありません。
「製品の密度が取引先との取り決めを上回るものだったものの、データを改ざんして契約通りに見せかけていた。
鉄粉は焼き固めることで複雑な形状の部品を製造でき、自動車部品などに使われているとされる。鉄粉のデータ改ざんは契約した以上の密度だったため、安全性には問題がないとの見方もある。」一連のデータ改竄は、納品時のデータを誤魔化していたとの事。
つまり、開発時に提供されていた物とは、
違う物性の製品が提供されていた。
検査証明の信用が無ければ、購入業者は、
買った材料を全て検査しなければならなくなる。
こんな事ありえない。
すでに流通した製品が、
製造業者の品質基準に適合するものか、
全部を追求するのは、非常に困難だと思う。
納品物の検査データとは、それ程重要な物だ。
この半導体材料の関連会社は、材料分析を行なっている、
いわば、本業である分析・検査がまともにできていない事が、
こうやって出て来た。
まだ出て来そうな予感。
そして、悪材料を小出しにすると言う、
最悪のリスクマネジメントも、明るみになった。