韓国、「所得主導成長」に急シフト 賃上げ、正規職増-分配重視は成功するのか
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使用者側に近い保守政党と、労働者側に近い社会派政党とがせめぎ合い、相互に交代を繰り返すのがダイナミックなバランスの取り方だろう。それでいうならば日本はバランスよりも既存の「秩序」の安定を好む傾向があるように思う。しかし安定とは、既存「秩序」に潜む上下構造が持つアンバランスという「持てるものへの傾斜」を強化するメカニズムだ。だから、安定を求め続ける限り、限界まで、このメカニズムにおける強者の保護と弱者の切り捨てが続く。その結果社会全体の進歩は阻害され、文明社会全体の生命力と競争力は失われて行く。少子高齢化も、地方の衰弱も同じことだ。
政権交代のダイナミズムを可能にしようとして裏目に出てしまった小選挙区制を思う。ダイナミズムというカルチャーの醸成をしなければ、どんな改革も奏功しないということだと思う。
徳川時代というのは、あらゆるダイナミズムを排除しようとする、完璧なまでの権力維持装置の機能した時代ではなかったろうか?トマ・ピケティ氏の21世紀の資本が出版されて以降、分配の重要性は世界的に認識されて高まっている一面がある。
経済界の影響が極めて大きい日本の政治でも消極的ではあるが分配に舵をきっていることを踏まえつつ韓国の所得主導成長の成功を応援する。