[東京 24日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比25円84銭安の1万9408円80銭となり、小反落した。前日の米国株の下落や、一時108円台後半まで円高に振れた為替相場を嫌気し、序盤は売りが先行したが、中小型株や好業績の期待の高い銘柄は底堅く推移し、日経平均も下げ幅を縮小した。TOPIXは0.07%安で午前の取引を終了。一時プラスに転じる場面もあった。

セクター別では鉱業、化学が上昇率上位に入った。半面、下落率トップは鉄鋼。トヨタ自動車<7203.T>による系列メーカー向けの鋼材支給価格が上期に比べ下落するとの報道が売り材料となった。前場の東証1部売買代金は7774億円にとどまり、商いは低調だった。

JPX日経中小型株指数<.JPXNKMSC>は0.23%高で前引けを迎えた。これに対し、日経平均は一時6円安まで下げ幅を縮小したものの、プラス転換には至らなかった。海外勢の売りに押されやすい大型株を敬遠し、中小型株が物色される傾向が続いているという。

藍沢証券の投資顧問室ファンドマネージャー、三井郁男氏は「米債務上限問題や、米国景気サイクルのピークアウトの可能性などが意識される中、日本株のバリュエーションは低いとはいえ、企業収益のモメンタムが今後のマクロ環境下においてどうなるのか、不透明な面もある」と指摘。「日銀を除き、投資家がリスク資産の圧縮に動いている印象もある」とみる。

東証1部の騰落数は、値上がり1160銘柄に対し、値下がりが712銘柄、変わらずが148銘柄だった。

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