○○任せ…広がる「選んでもらう」サービス
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何かを決めることは意志力を消費し、意志力は1日あたりの上限がある。
意志力が枯渇すると仕事では誤った判断が増え、車の運転をすれば事故の危険が高くなる。
ジョブズに代表されるノームコアファッションは、服を選ぶことで消費する意志力を節約し、経営判断の精度を高める狙いがあると言える。
ノームコアのように同じ服を毎日着ると変人と思われるきらいがあるが、コーディネートしてもらった服装ならその心配をせずに意志力を省ける。
サービスエリアでの食事を選んでもらうのも、車の運転に割くべき意志力を節約できるのでより安全に運転できる。
仕事や日々の活動で忙しい皆さんの中にも、昼食はいつも日替わり定食を頼んで(無意識に)意志力を節約してる人がいるのでは?
社会が豊かになるほど選択肢は溢れるが、生身の人間の意志力には上限があるため、意志力を節約する仕組みが歓迎されるのは当然と言える。
注目のコメント
人間の個性は、何を選びたいか、何を選びたくないかで決まる
なんでも選んでもらうサービスと思うと、その対象にこだわりがある人からすればつまらないと思うかもしれないが、何を選びたいかという問題は極めて個人差が大きい。
例えば、毎朝服を選ぶのが楽しい人もいれば、服を選ぶのが苦痛の人もいる。
旅行の行き先を決めるのは好きだが、お手頃なホテルを探して予約するのは嫌いな人もいるし、その逆もいる。
私が大学で講義している「不確実性下の意志決定論」では、学生さん個々に、何を自分で決めたいか、何を自分で決めたくないかを考えてもらい、それが同じ学部学科のクラスメートであっても激しく個人差があることを知ってもらうということを行なっています。
決めたくないことをいかに外部化し、自分で決めたいことに集中することが、幸福な人生を送るために重要なのではないでしょうか。