[東京 22日 ロイター] - 河野太郎外相は22日、ロイターなどとのインタビューで、北朝鮮問題について「北が非核化に向けた明確な意思と行動を見せるまでは圧力の時」と述べ、今は対話に乗り出す時期ではないとの認識を示した。

河野外相は、1990年代の米朝枠組み合意や2000年代の6者協議は「北朝鮮が時間を稼いで終わった」と指摘。8月中旬に米ワシントンで開かれた日米外務・防衛担当閣僚会合でも、「今は対話ではなく圧力の時期だと確認した」と述べた。

その上で「まずは国連の安保理決議をきちんと履行させる。それから様々なところに抜け道があるようなので、1つ1つ丁寧にふさいでいく必要もある」と語った。

南シナ海のほぼ全域の領有権を主張するなど、海洋進出を強める中国に対しては「大国としての振る舞いを期待したい」と指摘。フィリピンのマニラで面会した王毅外相とは「言わなくてはいけないことは言える関係だと思う」とし、議論をしながら日中関係を前進させる考えを示した。

また、河野氏は混乱が続く米トランプ政権について、先日の訪米では「一枚岩だと感じた」とした上で、「日米同盟はやりやすい布陣になっていると思う。これまで会った閣僚クラスの人とはしっかり関係を築けたと思う」と語った。

(竹中清、久保信博)