(Bloomberg) -- ベッツィ・デューク氏は1970年代半ば、家計をやりくりするためにバージニアビーチのディナーシアターで働いていた時、クリーニング店の仕事に応募したが、採用されなかった。同氏は代わりに、パートタイムの銀行窓口係になった。

米銀ウェルズ・ファーゴは15日、デューク氏を次期会長に指名。同氏は米大手銀行の一つを統括する初の女性となる。同氏は来年初めに取締役会会長に就任し、男女を問わず金融業界で最大級の出世を遂げることになる。同氏はすでに2008年金融危機の直前から米連邦準備制度理事会(FRB)理事を務めたという経験があるが、今回は相次ぐスキャンダルに対応するウェルズ・ファーゴの経営陣を監督することになる。

デューク氏は15日の電話インタビューで、「危機の真っただ中に足を踏み入れるのは私にとって初めてのことではない」と語った。経営幹部がすでに改革案を策定していることから、「私の仕事は、取締役会と経営陣の間のコミュニケーションを図り、われわれの監督をできるだけ強化することになるだろう」と述べた。

デューク氏(65)は広範な取締役会刷新の一環として、スティーブン・サンガー会長の後任となる。サンガー氏と他の取締役2人は退職する。

ウェルズ・ファーゴは米6大銀行で資産額3位。6大銀行では、これまで女性が会長や最高経営責任者(CEO)に就任したことはない。

原題:Duke, Once a Teller, Named Top-Ranking Woman in U.S. Banking (2)(抜粋)

--取材協力: Craig Torres 、 Dan Reichl 、 Elizabeth Dexheimer

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