市場規模26兆円「EV用バッテリー」の覇権を狙う中国企業BYD
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ウォーレン・バフェットが投資したことでも注目が集まっていた「BYD」。中国では「比亞迪」と書きますが、その発音(Build Your Dream)から来ています。10年近く前に、バフェットからの投資を受け入れていますが、その時にはすでに西安の自動車メーカーを買収していて、二次電池生産から、電動車生産へと、軸を移していく中での、出来事でした。あらためて、バフェット氏の目利きの凄さを感じていますが、同時に、電動車の未来と、遅れて立ち上がった中国自動車市場を比べた時、まさか中国が、世界をリードする電動車市場に生まれ変わるなど予想だにできませんでした。この辺りが、私みずからの視野の狭さですね。
BYDの車は、中国市場での評価はあまり高くありません。販売より、メンテナンスの心配をした方がいいと言われた時期もあったようでした。ここ最近の評価は、それほど特別な何かを聞いているわけではありませんが、国の政策的後押しを受けることになりそうな点では、圧倒的に有利な立場でもあります。おそらくは、バッテリーの競合他社への販売も十分ありえることでしょう。また中国政府に、規格制定でも動かれてしまうと、同社にとってはさらに盤石なアドバンテージになります。巨大な市場をもつ国が、世界の覇権を握ります。アメリカがかつてそうだったように、中国もこれを活用してくるはずですから、日本企業は、自動車に限らず、現地企業との資本提携などで、うまく立ち回ってほしいと思いますね。乗用車でも勿論成長しているのですが、今のところは基本的にはバス屋、というイメージで、国内外の公的需要を堅実に取り込みながら成長しているように思います。バスであればルートも決まっているので充電しやすく、技術的な不足を補いやすいですしね。