先が読めない時代を生き抜く力とは?

2017/7/3
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたちが、時代を切り取るテーマについて見解を述べる連載「イノベーターズ・トーク」。
第91回は大阪大学教授の石黒浩氏が登場。石黒氏は、テレビで話題沸騰している、マツコ・デラックス氏を模した「マツコロイド」、文豪・夏目漱石を模した「漱石アンドロイド」など、人物そっくりの人間酷似型ロボットの生みの親として有名だ。
ほかにも、百貨店でYシャツを販売するアンドロイドの「ミナミちゃん」、動きで人間らしさを極限まで追求する「機械人間オルタ」、抱っこすると、まるで赤ちゃんを抱いている感覚になるロボット「テレノイド」など、多彩なアンドロイドを開発している。
石黒氏はアンドロイド研究・開発の権威だが、研究の本質は「人間そのもの」にあると強調する。
なぜなら、人間らしいロボットの開発とは、否応なく「人間とは何か」を浮き彫りにし、アンドロイドは「人間の鏡」となって、今まで自分が気づかなかった「人間の本質」を教えてくれる存在だからだという。
果たして、石黒氏がアンドロイド開発を通して得た、新たな「人間に関する知見」とは何なのか。
そして、来るべきAI時代に、人間が人間らしく生きる作法、AIに負けないクリエイティブな人間になるための心構えを聞いた──。