[ベルリン 26日 ロイター] - ドイツのIFO経済研究所が発表した6月の業況指数は115.1と予想に反して上昇し、記録の残る1991年以降で最高となった。

ロイター調査による市場予想は114.4。5月は114.6だった。

IFOのクレメンス・フュースト所長は声明で「ドイツのビジネスを取り巻くセンチメントは歓喜に満ちている」とし、「6月の独企業は、現況にいっそう満足している。ビジネスは改善すると予想している。独経済は非常に力強い」との見方を示した。

IFOのエコノミスト、クラウス・ボールラーベ氏はロイターに対し、民間消費は引き続きドイツ経済成長の重要な柱とし、輸出は一段と伸びる余地があるとの見方を示した。

その上で第2・四半期の独成長率は0.7%との見通しを示し、ユーロ圏の経済状態も明るいようだと指摘した。

ソフトブレグジットへの期待感は、まだセンチメントに影響を与えていないとの見方も示した。

ボールラーベ氏は、ドイツ総選挙が9月に迫っていることや英国の欧州連合(EU)離脱見通しは業況感に影響していないと指摘。ただ、総選挙は8月の業況感には影響を与える可能性があるとの見方を示した。

一方で、デカバンクのエコノミスト、アンドレアス・ショイアレ氏は、第1・四半期でも業況感は実際の経済の動きに比べてはるかに楽観的だったとし、第2・四半期はこの傾向が一段と高まったと指摘。その上で「ある時点で調整されるが、これを次のリセッション(景気後退)への道だと判断すべきではない」と述べた。

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