数学こそ未来を創る。ネットフリックスを生んだ男の哲学

2017/6/28

アルゴリズムの力

ネットフリックスと、数学教育のスタートアップ「ドリームボックス・ラーニング」の共通点は何か。まず、どちらもアルゴリズムを使って、個々のユーザーに最適なサービスを予測する。
そして、同じ守護天使がいる。ネットフリックスのCEO、リード・ヘイスティングスだ。
2009年にヘイスティングスは、AI(人工知能)を使って数学の適応学習(個人のレベルやニーズに合わせた教育を提供すること)をサポートしているスタートアップの存在を知った。
彼らが開発したソフトウェアは、ネットフリックスが顧客の好みに合いそうな映画をおすすめするレコメンド機能と少し似ていた。
「パーソナライズの効力を、私がほかの人より高く評価していることは確かだ。それが私の仕事だから」。ヘイスティングスはロサンゼルスにあるネットフリックスのオフィスでそう語る。
ただし、1つ問題があった。ドリームボックスは資金が乏しかった。