[東京 26日 ロイター] - 2016年末の対外資産・負債残高は、日本の政府や企業、個人が海外に保有する資産(対外資産)から、海外勢が日本で保有する資産(対外負債)を差し引いた対外純資産が、前年末比2.9%増の349兆1120億円と、2年ぶりに増加した。

純資産額は26年連続で世界最大。麻生太郎財務相が26日の閣議に報告した。

対外資産残高は前年末比5.0%増の997兆7710億円と、8年連続で増えた。対外負債残高も648兆6580億円と、同6.2%増加した。

負債の内訳は、海外勢による証券投資が324兆4690億円と5割を占める一方、企業合併・買収(M&A)などの直接投資は27兆8400億円で、全体の約4%と少ないのが特徴。

米国は世界最大の純債務国だが、対外資産2793兆4649億円、対外負債3740兆6723億円といずれも世界で最も多い。

国際通貨基金(IMF)などの集計によると、日本に次いで純資産額が多かったのは、2位が中国の210兆3027億円、3位がドイツの209兆9234億円だった。

(梅川崇)