「知能遺伝子」52個を特定、IQ差の2割を説明 国際研究
コメント
注目のコメント
何かに集中する因子や論理性と社会性のバランスを決める様な因子は、一般知能と自閉症の両方に影響しているとしてもおかしくないですよね。そう言う意味では、人間の能力にはトレードオフが発生するものがあるように思います。
一方、知能の高さは所謂「社会的成功」と必ずしも相関しません。どんな能力が有効なのかは、社会に依存しています。
その意味において、「知能」なんてものはある種幻想なんですよね。そっか、まだまだなんだなぁ→「知能遺伝子をすべて見つけ出すには数百万人分のゲノム(全遺伝情報)を解析する必要があり、これを行うための生のデータと計算機能力はまだ手の届かないところにある」
ん? たかだかという表現は適切か? も少し高い数字も見たことありますよ。知能と遺伝子に相関関係があることは専門家の間で定説だと思うが…→「知能の測定結果をめぐっては、遺伝子で説明できる割合はたかだか50%程度だという点で、専門家らの意見は一致している」蓄積された78,308人分の遺伝子データ解析による研究。
手法としてはIQ毎にソートした個人の遺伝子データを並べ、高IQ者に特異的な遺伝子部位を探し出したといったところだろうか。脳細胞の伝達や、構造の太さに関わる物質とかがコードする遺伝子等が同定されたのではないかと想像。
例に出されている自閉症についての遺伝子「SHANK3」が、具体的にどのような機能を発現するタイプなのか読み取れなかったが、例えばこの遺伝子が特定の組織構造を肥大させるように働き、その結果として知能が高くなる確率が上がるとすれば、その構造肥大が副作用として自閉症になる確率を増す、というような話は十分にありえる。
IQの高さと相関が高い「多くの遺伝子」が自閉症と関わっているのか、それとも、今回の結果のうち「1つの遺伝子」が突出してIQの高さと自閉症発症率に関わっているのか、本記事ではそのあたりがあいまいである。この記事をもって自閉症と知能の相関について論ずるのは少し急ぎすぎだと考える。
とりあえず原著論文は見つけたが、データ部分は有料で読めなかったのであきらめ。
原著論文
"Genome-wide association meta-analysis of 78,308 individuals identifies new loci and genes influencing human intelligence"
http://www.nature.com/ng/journal/vaop/ncurrent/full/ng.3869.html