[東京 27日 ロイター] - コマツ<6301.T>は27日、2018年3月期(今期)の連結業績予想(米国会計基準)を発表した。今年4月に買収を完了した鉱山機械メーカーの米ジョイ・グローバル(新社名:コマツマイニング)の効果で増収となるが、買収に伴う一時費用で減益になる見通しだ。

今期の売上高予想は前期比18.4%増の2兆1350億円、営業利益予想は同10.4%減の1560億円。トムソン・ロイターのスターマイン調査によるアナリスト23人の営業利益の予測平均値は1907億円で、会社予想は市場予想を下回る。

今期の純利益は同18.9%減の920億円を見込む。配当については、同社は連結配当性向40%以上、60%を超えない限り減配しない方針で、今期も前期同様、中間・期末いずれも1株当たり29円、年間で58円を予定する。

今期の想定為替レートは1ドル=105円、1ユーロ=115円、1人民元=15.0円。

米社を除いたコマツのみの業績予想では増収増益の見込み。建設機械・車両部門の地域別売上高は北米を除く全地域でプラスとなり、同4.4%増の見通し。北米も為替の影響を除けばプラスに転じる。

藤塚主夫副社長は決算会見で、建設・鉱山機械事業の主要7建機の今期需要動向について、下期は慎重にみるものの、「上期を中心に引き続き中国やインドネシアで伸びが期待できる」と指摘、年間で最大5%増(前期は3%増)を見込む。

中国市場は、前期は全国的にインフラ工事が進行して48%増となった。今期については5%―10%増を想定する。今秋までは引き続き堅調に推移するとみるが、藤塚副社長は「今秋には共産党大会があり、その後の政策はよくわからない部分もある」と指摘、不動産価格の上昇など懸念材料もあることから「上期は大丈夫と思うが、下期については少し慎重な見方をしている」と述べた。

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