[ロンドン 25日 ロイター] - 欧州銀行連盟のフレデリック・ウデア会長は25日、欧州連合(EU)は英国のEU離脱(ブレグジット)が完了するまで、新たな銀行規制の策定を見送るべきとの見解を示した。

EUは金融危機後に導入した金融規制の大部分について微修正を行っている。ただ、ブレグジットによって域内最大の金融センターであるロンドンがEU域外に出るため、規制や取引の条件について不確実性が生じるとみられる。

仏金融大手ソシエテ・ジェネラル(ソジェン)<SOGN.PA>のトップも務めるウデア氏は、欧州議会の経済委員会で、「米国をはじめとする最近の政治的変革によって国際的な規制状況の分断化が進んでいることをわれわれは無視できない。ブレグジットはこの傾向を強めている」と指摘。

同氏はまた、EUは国際レベルで合意されていない規則を導入することは避けるべきだとした。

「われわれはブレグジットの影響を踏まえて欧州の資本市場活動の目指すべき方向性について戦略的に考える必要がある」とし、銀行のトレーディング勘定に対する資本ルールについて、国際的な実施状況が明らかになるまで先延ばしするよう求めた。

ドイツ貯蓄銀行連合会のカールピーター・シャックマンファリス理事もまた、同委員会で、「規制の動きを一時停止する必要がある」と語った。