コーン米NEC委員長、投資銀と融資業務分離に支持表明-関係者
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グラススティーガル法の復活はトランプ大統領だけでなく、民主党のサンダース議員なども主張していますので、他の目玉政策が軒並み動かない状況の中、意外にその方向で事が進むかもしれません。
元々アメリカではこの法律により、商業銀行(伝統的な銀行)と投資銀行(正確ではありませんが日本でいう証券会社的なもの)を兼業できませんでした。ただ、保険も含めて何でもできるヨーロッパの銀行が90年代に幅を利かすようになり、一時あのJPモルガンがドイツ銀行に買収される話もあったくらいでした。これはダメだという事で、99年にGLB法ができた事でグループ内で商業銀行と投資銀行の兼業ができるようになりました。
ただ、全くリスクの特性が異なる両方のビジネスを同時に認めた事が、リーマンショックに繋がった一つの要因だということで、こちらも緩和すると大統領が言っているドッドフランク法ができ、一部の業務に制限が加えられることとなりました。そこで、そんな中途半端なことをするくらいなら、グラススティーガルを復活させ、完全にリスクを遮断した方が話もわかりやすいということです。
ゴールドマン出身のコーン議長が賛成することに驚きとの指摘が記事の中にありますが、もともと投資銀行であったゴールドマンからすれば、金融危機後に商業銀行と同じ規制の対象となり、ビジネスの自由度が大きく失われた。であるのでグラススティーガルを復活させ、商業銀行には引き続き厳しい規制を課すものの、投資銀行は昔のように自由にどうぞとなれば、大きなメリットがあることは明らかですね。