ホワイトカラーの「生産性」はなぜ計りにくいのか

2017/3/25

まず労働者を2種類に切り分ける

坂之上 違う業種の人たちの間で生産性を上げるにはどうすれば良いと思います?
濱口 実際にはこんな単純ではないですが、あえてすごく単純化して、「働く人には、ブルーカラーとホワイトカラーの2種類がいる」としましょう。非ナレッジワーカーとナレッジワーカーと言ってもいい。パナソニック時代から僕は自分をナレッジワーカーだと思ってやってきたけれど、じゃ、ナレッジワーカーって一体何なのか。
坂之上 カタカナ多すぎでよくわからないです(笑)。
濱口 絵で書いてみましょう。ブルーカラーの人が2人。ホワイトカラーの人が2人。それぞれAさんとBさんがいます。
たとえばブルーカラーの人が勤務する、鉛筆の工場があったとします。Aさんは1時間にあるクオリティの鉛筆を1本作りました。Bさんは2本作りました。AさんとBさんを比べると、BさんはAさんよりも生産性が2倍高い。給料を2倍払ってもいいですよ、となるのがブルーカラー。つまり、仕事の中身は見えますし、数値で能力が測れます。