[アブダビ/ヘルシンキ 22日 ロイター] - フィンランドのノキア<NOK1V.HE>は22日、同社初となるタブレット端末と、大画面スマートフォン(多機能携帯電話、スマホ)のファブレット2機種をアブダビで開催されたイベントで発表した。

披露したのは「ルミア2520」タブレット端末と「ルミア1520」および「ルミア1320」ファブレット端末。3機種とも、米マイクロソフト<MSFT.O>に携帯電話事業を売却することで合意する前に開発した。

3機種ともにマイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズフォン」を搭載している。競合するアップル<AAPL.O>も22日のメディアイベントで、タブレット端末「iPad(アイパッド)」の新機種を発表した。

ファブレット2機種は6インチの画面を採用。20メガピクセルの高解像度カメラを搭載するルミア1520は年内に749ドルで発売する見通し。

ルミア1320は339ドルと、1520より低く価格を設定。来年の発売を予定している。

ルミア2520タブレットは複数の色を用意し、画面は10インチを採用。価格は499ドルとなる見通しで、米国の年末商戦期の発売を目指す。

マイクロソフトのビジネスソフトウエア「ワード」や「エクセル」の利用やキーボードになるカバーの取り付けが可能なほか、USBポートを搭載したことなどが、アップルとの競争で強みになる可能性がある。

アナリストは3機種について、比較的低めの価格設定であり関心が集まる可能性はあるが、年末商戦をにらみ同様に新機種を投入する他社と競うことができるかどうかは疑問だとした。

またノキアは、独自のタブレット端末「サーフェス」を持つマイクロソフトによる買収が来年初めに完了する見通しで、統合後の両社のタブレットの位置付けをめぐり懸念の声も出ている。

ノキアは2011年、モバイル端末のOSとして「ウィンドウズフォン」の採用を決めたが、スマホ市場ではアップルの「iOS」とグーグル<GOO.O>の「アンドロイド」が9割を超えるシェアを握る。

調査会社IDCによると、第3・四半期のウィンドウズフォンのシェアは4.2%。第2・四半期は3.7%だった。

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