【元K-1日本王者】緊張をコントロールし、大舞台で勝つ方法(後編)
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先日聞いた女子ホッケーの三浦恵子さんの講演を思い出した。
コーチはタクシー運転手だと。
乗客は選手。
いくらタクシー運転手の運転技術やルート構築能力が優れていても、乗客が行先を言わないと何処にもいけない。
優れたコーチは選手にまず行先を決めさせる。
明確に決められない段階ではまずよさげな場所に連れていく。緊張のコントロール法というよりモチベーションのマネージメント法について書かれた良記事です。緊張について補足するなら、まず緊張感は環境ではなくそれに対するハードルの高さに起因します。例えばサバンナで目の前にライオンが現れたら緊張しますが動物園で檻に入ったライオンを見ても緊張しませんよね。それは前者は生き残るのが難しく後者は簡単だからです。同じサバンナで手ぶらなら緊張する銃の使い手でも銃を持てば緊張は減り、槍の使い手が槍を持てば緊張が減るのも生き残るハードルが下がるためです。
つまりライオンや状況そのものを変えなくても心理的ハードルを下げることで緊張は減らせるということです。逆に言えば緊張しているときは「絶対勝つ!」とか「失敗したらどうしよう」とか「よく思われたい」とか無意識にハードルを上げてしまっているので、まずはその高すぎるハードルを見つけてそれを打ち消すような言葉を自分にかけてあげます。例えば「もし勝てたら最高に気持ちいいだろうなー」とか「失敗してもいいや、別に死ぬ訳じゃないし」とか「恥をかいてもいいや、みんなが笑ってくれたらおいしいし♪」などという声かけが有効です。緊張は外側の状況ではなく内側のハードル次第です。パフォーマンスと精神的負荷の関係は、アスリート(プロからアマ、大人から子供まで)個々のメンタリティーに依存する部分も大きく、小比類巻さんのおっしゃる通り、緊張が大きすぎても小さすぎてもパフォーマンスは落ちる傾向にあります。
こういった話を消化できる大人が、自然に体現できている大人が、組織マネジメントや子育てや教育の現場にどんどんトランスレートしてくれればなと思います。