貸家着工:首都圏でバブル? 新築増えて空室率上昇
コメント
選択しているユーザー
注目のコメント
「節税目的のアパート建設が相次いだ」と聞くと、理由こそ違え、金融機関の勧めに応じて資産と負債を両建てで増やし、その後のバブル崩壊で苦しむ人々を大勢生んだ1980年代後半を何となく思い出します。あのころも「相続税の節税」は一つのキーワード。
金融機関がカネ余りと抑圧された低金利を武器に節税対策の貸家建設や投資目的のマンション購入に積極的にローンをつける昨今の風潮は、なんだかあの頃に似ていませんか。
異次元の金融緩和と大規模な財政支出の拡大で支える経済が多かれ少なかれバブル的な要素を持つことは避けがたいような気がします。バブルの最中はそれなりに景気が良くなって人々はリスクに目を向けないけれど、バブルの崩壊はある日突然やって来る・・・・分譲マンションも供給過多で曲がり角が来ています。
賃貸マンションは電話営業も非常に多いが、とにかく資産を狙って「建てさせよう」がここ数年過熱状態でした。
借り手としては築浅の駅近が安価に手に入るチャンスですが、確実に2極化して、条件の悪い物件はガラガラになるでしょう。
これからまだ、首都圏の中でも都心集中が続いて、郊外は特に厳しくなると想定しています。
何にしても、分譲マンションも賃貸マンションも、そしてオフィスもかなり空室率が高い。東京の流入が鈍化傾向の中、確実に建てすぎですね。SPA!で取材していると、高級住宅地や郊外住宅地の「潜在的な空室率」の高さに暗澹たる気持ちになります。
潜在的な空室率とは、自由が丘にあるサザエさんの磯野家(70坪)に、今はフネさんしか住んでいない状態をイメージしてください。波平は亡くなり、マスオ&サザエさんは豊洲に分譲マンションを購入。カツオは就職して地方勤務、ワカメは結婚して実家を出ています。
この潜在的空室率を織り込みながら、賃貸空室率問題は考えなければと思います。