[ロンドン 7日 ロイター] - イングランド銀行(英中銀)のフォーブス金融政策委員は、英経済が引き続き堅調でインフレ加速が継続するようなら、英中銀は早期に利上げに踏み切るべきとの認識を示した。8日行う講演原稿が7日、公表された。

英中銀は先週の政策決定で、総じて利上げを急がない姿勢を示唆したが、フォーブス委員は、中銀の政策スタンスに対し違和感が増し始めていると発言。決定をめぐり、中銀内部で意見が分かれていたことを浮き彫りにした。

フォーブス委員は、足元の指標は経済が今後数カ月に急激に悪化する可能性は示しておらず、インフレ率は上振れの兆候が出ていると指摘。「個人的な見解では、経済が堅調を維持し指標の改善が続けば、これは利上げを近く示唆すると考える」とした。

カーニー英中銀総裁は先週、英国の欧州連合(EU)離脱協議では「紆余曲折」が予想されるとしたが、フォーブス委員は不透明性が高いからといって金融政策を単に据え置くべきではないと主張。

「たとえ、最近実施した金利調整を反転することになっても、必要であれば適切な金融政策の軌道をいずれの方向にも迅速に調整する用意を整えておくべき」とした。