武田、米製薬を6千億円で買収 がん領域を強化
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注目のコメント
M&A時の見本のような開示(インダストリーは専門外なのでコメントできない)。
【武田プレスリリース】 http://www.takeda.co.jp/sp/news/2017/20170109_7657.html
開示は、ディール・サマリーから始まり、買収の理由、ディールの概要、当社の概況、今後の見通し、投資家/アナリスト向けカンファレンスコールの案内などが分かりやすく網羅的に開示されています。
・資金調達は新規負債と手元資金
「【武田薬品は財務の柔軟性を保持、配当方針に影響なし】本買収に要する資金には、最大40億米ドルの新規負債による資金と手元資金を充当する予定です。2017年のネット負債/EBITDA倍率は約2.6倍となり、投資適格の格付け水準を維持できるものと見込んでいます。本買収による武田薬品の配当方針に影響はありません。」
アドバイザー:
・武田薬品の財務アドバイザー
Evercore Partners
・武田薬品の法務アドバイザー
Cleary Gottlieb Steen & Hamilton LLP
・ARIAD社の財務アドバイザー
J.P. Morgan, Goldman Sachs, Lazard
・ARIAD社の法務アドバイザー
Paul, Weiss, Rifkind, Wharton & Garrison LLPブロックバスターとよばれる医薬品は、日本だけですら数千億、世界では兆単位の売上を見込めますので、こういう規模になります。もちろん臨床試験が無事終わり承認されればではありますが。
これまでは高血圧や糖尿病などの「広い」疾患を複数社の類似医薬品がシェアを争うという形式が多く見られましたが、製薬大手が疾患分野の選択と集中をしてM&Aを活用するのが主流になってきてます。
現在でこそ、「がん」は高額な画期的な新薬が出てきていますが、このトレンドがどれだけ続くのか。製薬大手の戦略みているくと今後の医療がどう動くと踏んでいるのかを読み解く参考になりそうです。アリアドは規模は小さいながらも抗がん剤の製薬会社としては割と有名。そんな会社がなぜ他の外資大手の製薬会社ではなく武田に買収されることになったのか知りたいところです。将来性やシナジーを考えると他にも選択肢はあったはずだけどなぜだろう。
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