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営業的には激動の時期でした。

今でも覚えているのはリーマンショック直後の営業のマネージャミーティング。案件のリストが軒並み「投資凍結」でリストから消えていく、背筋が凍りました。加えて、自分が個人的に保有していた株も一斉に下がり、2日でピークの半分、ダブルで背筋が凍りました。これはただごとじゃないと。

バブル崩壊の本をいくつか読み、バブル崩壊のタイミングがチャンスという逆張りの発想が重要なんだ、と理解しました。起きたタイミングは周りも震えますが、そこで震えながらも行動しなければ、ただただ損をするだけだと。それから数週間、1ヶ月、3ヶ月と経つごとに、状況は改善し、まさに株価が回復していくような動きでした。

そこからの少ししてからのMBO。日本で上場廃止に対する抵抗感はかなり強く「御社大丈夫なの?」ということは営業時にもかなり言われて、案件をクローズするのに、各案件で普段の2倍くらいの時間がかかったんじゃないか、と思います。

今振り返ると、経営陣にとっても、従業員にとっても、我慢の時期だったんではないか、と思います。
牧野さんが的確に指摘されているように、上場にはメリットもあるが、それと同じくらいのデメリットもあります。上場を維持するための内部統制の体制作りや、維持費用も大変なものですし、それ以上に、短期的な結果を求める株主のプレッシャーによって長期的なビジョンの実現が困難になりかねない。もっとも、株主に関して言えば、近年スチュワードシップ・コードも導入され、機関投資家との建設的対話は推奨されるようになってきましたが、まだまだです。非上場化は成長の曲がり角にある企業にとっては十分検討に値する。PEファンドは、多数のMBOを支援しています。
非上場化することで長期的な人材投資が可能。

MBO前後、牧野は今以上に採用数を増やすことの意味を社員に説明していました。株主から見れば「もうすでにシェアも十分あって、無償バージョンアップで長期的に保守料も見込める。なぜ今までと同じペースで採用するのか。利益や配当に回せ」と思うでしょう。

私も今だからリアルに振り返れますが、あの頃に人材投資を止めていたらこんな感じになってたでしょう。

・人事給与ソフトとしては日本トップだが、そこまで。
・HUEは絶対生まれないだろう
・人工知能時代にはオールドテクノロジー会社として、座して死を待つ

IT業界は特に動きが早いですから、自分等で新たなトレンドを作っていくくらいじゃないとダメなんだなと最近痛感しています。
アメリカの場合、じつは私たちのようなベンチャー企業だと、売上さえ伸びていれば、利益はそれほど出さなくても許される空気がある。
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アマゾンの場合、赤字だと株価が上がるが、短期的利益を出すと株価が下がるのではくらいの勢い。

短期的利益が出る=もう他に先行投資できる領域がない=成長鈍化

という解釈。日本と大違い。
日本は企業も個人も「短期利益病」に侵されているケースが多い。
事業を守り成長させる為のMBO。買収されていれば日本版ピープルソフトの様な運命を辿っていたものと推測。
大きな決断です。
上場と非上場に関して、これ以上的確な指摘はありません。
そして、以下の言葉は牧野さんに私が質問できるとしたら絶対に聞いて見たいことの1つ。
「もしも創業時、開発資金が豊富でVCからの資金提供が必要なかったとしたら、私たちも上場はしなかったかもしれません。」
そうですよね。100%同意です。今ならスモールIPOにほとんどメリットはないと思います。
「いずれ大きなお客さんになるかもしれないから。。。けどとりあえず今は来期までに買ってくれるお客さんを優先しよう」とか言ってる端的なジャーマネが一番壁を作ってる。
MBOのタイミングが絶妙。理念を守る、投資機会の創出、売上拡大、人材の成長・・・様々な要素が複雑に絡み合っている中で、どのような意思決定のプロセスだったのか、すごく気になります。
テクノロジーが進歩すればVCも株式市場も無くなるかもしれませんね。
この連載について
各界にパラダイムシフトを起こしてきたイノベーターたちは、どのような生い立ち、人生を送ってきたのか? その深部に迫ることで、イノベーションを起こす源泉をたどる。