大前研一「アジアで根強い詰め込み型『教える教育』」
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教育問題とはいつも議論の俎上に乗ります。日本の幕末維新では教育が末端にまで行き届いていたことを背景に、日本の近代化が成功したと言われます。しかし、教育の加熱化が様々な歪みを生み、ゆとり教育提唱へとつながりました。すると今度は、学力の低下が話題になっています。これらをまとめた大前氏は、日本の教育を「中途半端」と断じます。韓国くらい徹底することもできず、北欧のように芯があるわけでもないからです。
ただ、私は少し違った見方をしています。教育の制度論は因果関係で言えば、原因ではなく結果なのです。大企業やお役所に入る人が多いから、試験勉強が重視されるのです。ゆえに、制度論を大げさに論じるくらいなら、目の前の問題を個々に解決するだけでいいと思います。それよりも、日本で市販されている本の質や量が突出して素晴らしいことに注目してもらいたいです。やる気さえあれば、いつでもどこでも何でも学べる、そんな環境が十二分に整っている日本には希望の光がいっぱいあります。親や社会は、それを若者たちに示すだけでいいのです。