[シドニー 6日 ロイター] - 豪連邦統計局が発表した第3・四半期の経常収支(季節調整済み)は、114億豪ドルの赤字だった。市場予想より小幅な赤字だったが、純輸出の国内総生産(GDP)寄与度はマイナス0.2%ポイントとなったため、同期のGDPがマイナス成長に陥った可能性がある。

ロイター調査によると、市場は137億豪ドルの赤字を予想していた。前四半期は159億豪ドルの赤字だった。純輸出のGDP寄与度はゼロと予想されていた。

同時に公表された第3・四半期の政府消費支出は0.2%減少した。

ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)のシニアエコノミスト、デービッド・デガリス氏は「これまで目覚しい成長が見られたが、第3・四半期はマイナスの可能性が高まっている」と指摘。

「豪準備銀行(中央銀行)の2016年成長率目標達成が難しくなるため、中銀の対応が試されることになる」と続けた。「ただ、マイナスは一時的と判断して、これまでの路線を継続する公算が大きい」とした。

第3・四半期のGDPは7日に発表される。ロイターがまとめたアナリスト予想は前期比0.3%増、前年同期比2.5%増となっている。

この日の統計を受けて第3・四半期のGDPが弱い数字となるとの見方が強まり、豪ドルは0.7450米ドルに軟化した。