【志賀CEO】大企業は「出戻り社員」を歓迎せよ

2016/12/11
日本の経済界の中核をなす大企業。これらの大企業がイノベーションを起こさないかぎり、日本はイノベーション大国にはなれない。日産COOとしてイノベーションを先導し、現在、産業革新機構CEO、日産取締役副会長、経済同友会副代表幹事を務める志賀俊之氏に、「大企業イノベーション」を阻む壁と、その打開策について聞いた。
前編:大企業イノベーションを阻む「心の岩盤」

物作り系ベンチャーへの期待

──大企業がイノベーションを起こしにくいというのは、世界共通の課題です。ただ、米国の大企業などは、スタートアップを買収することなどにより、イノベーションを取り込むサイクルが生まれています。
中国でも1日1.2万社が起業するそうですから、同じ流れは世界中で生まれてきています。
日本でも、エンジェル投資やクラウドファンディングなどの形で、シーズ、プレシーズの段階からお金を入れていくという流れが生まれていますから、少しずつよくなってきてはいます。