[ニューヨーク 18日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨バスケットに対し2003年4月以来の水準に上昇、対円では111円目前に迫り5カ月半ぶりの高値をつけた。

トランプ次期米大統領の拡張的な財政政策を見込んだドル買いが加速しているほか、米連邦準備理事会(FRB)が12月に利上げするとの見方もドルの追い風となっている。

ただトランプ氏が掲げる政策が実際にどの程度実現するのかは不透明だ。同氏の移民や貿易に対する見解がそのまま法制化されれば、ドルの打撃になるとアナリストは指摘している。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は2003年4月初め以来の水準となる101.48に上昇。その後は0.4%高の101.25。2週間では4.2%の値上がりで、2015年3月以来の大幅上昇となる見込み。

対円では一時5月半ぶりの高値となる110.92円まで買われた。その後は0.6%高の110.64円。過去2週間の上昇率は7.3%と、1988年1月以来の大きさとなる勢い。

海外の政治、経済をめぐる懸念もドルを支援した。

ユーロ/ドル<EUR=>は11カ月ぶり安値となる1.0567ドルに下落。改憲の是非をめぐる来月のイタリア国民投票や来年の仏独選挙など、政治リスクがユーロの足かせとなっている。直近では0.3%安の1.0595ドル。

ドル/円 NY終値 110.79/110.87

始値 110.12

高値 110.90

安値 109.81

ユーロ/ドル NY終値 1.0591/1.0595

始値 1.0627

高値 1.0642

安値 1.0570