IHIや宇部興産がセラミック複合材で高圧タービン翼、来年度に試作
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以下CMCがどうこう、といったことではなくて、各社の動きとして思う事。
「RRSP(リスク&レベニューシェアリングパートナー)による参画シェアを広げる狙いだ」
Pというのはパートナーではなくプログラムではないかと思いますが、それはともかく、このような動きを取ることが個人的には“どうかな”と感じます。なぜなら、これほどエンジーカー都合が強い契約に今以上に首を突っ込むのは、PL的には良くてもファイナンス的にはこれほどリスクとリターンが見合わないものはない、と思うからです。
RRSPというのは、エンジンメーカーが負うリスク(開発、販売リスク等)が極めて高いことから、機種毎に、下請メーカー(Tier1)とリスクをシェアしましょう、シェアしてくれた分のレベニュー(収入)を渡しますよというものです。参画したプログラムがうまくいけばいいのですが、エンジンメーカーの開発や販売如何によっては、とても長い期間の間、ただただ負担を強いられます。
もう少し具体的に言うと、エンジンは①極めて高い先行投資と長い開発期間を経て、②販売する本体そのものでは(シェアアップのための大幅な値引き販売により)低い収益で徐々に投資回収し、③超長期間続くアフターサービスで高い利益とキャッシュを稼ぐビジネスです。従ってRRSPに参加した下請(Tier1)企業の先行投資とレベニューも同様の動きになります。①と②がうまく行かなければ、オイシイはずの③はやってきません。
さらに①~③期間は相当長く、そして③で稼いだキャッシュを、次の新機種の①に回すイメージで“うまく”循環させる必要があり、循環しないと途端に事業構造が崩れます。
Tier1にとってはいかに勝ち馬エンジンメーカー(の機種プログラム)に乗るかが肝であり、自社の強化やリスク回避策によって何とかなるものではありません。
注目のコメント
航空機エンジンは製造業の中では数少ない成長産業。
参画シェアを拡大して実績を積み、BIG3と言われるGE、R-R、P&Wに肩を並べるプライムメーカーを目指していく必要がある。
IHIは戦闘機エンジンを作れるのだから。