【島田久仁彦】緊迫するシリア・北朝鮮情勢のポイントとは

2017/4/12
NewsPicksは、J-WAVE「STEP ONE」(毎週月~木 9:00~13:00)と連携した企画「PICK ONE」(毎週月~木 11:10~11:20)を、4月3日からスタートしました。
同番組のコーナーPICK ONEでは、月曜日から木曜日まで、それぞれ「テクノロジー・サイエンス」「ビジネス」「政治・経済」「キャリア」と、日替わりで4つのテーマを扱い、各分野のプロピッカーらが気になるニュースやトピックスを未来へつながる視点で読み解きます。
ナビゲーターはサッシャさん、アシスタントはsugar meの寺岡歩美さんが務めます。
12日は、KS International Strategies代表の島田久仁彦さんが出演。緊迫するシリアと北朝鮮情勢ついて解説しました。

「シリア攻撃」に対する支持率

アメリカのトランプ政権は、シリアのアサド政権の軍事施設にミサイル攻撃を行い、北朝鮮に対しては原子力空母を朝鮮半島近海に派遣。その結果、ロシアとの対立なども生じ、シリアと北朝鮮をめぐる情勢は緊迫の度合いを増しています。
はじめに、島田さんは現在の国際情勢について「混沌を極めている」とコメント。
サッシャさんが「トランプ政権の支持率が低い中で、今回の行動はアメリカ国内では、どういう評価なんでしょうか」と質問すると、「驚くことに、シリアのミサイル発射に関しては、一番低くても51パーセント、高いところでは80パーセントくらいが支持しているというデータも出ていますので、行動自体は支持されたのだと思います」と解説しました。
また現在、アサド政権による化学兵器の使用に関して、アメリカは「使用した」と断定していますが、ロシアは使用を否定するとともに、反政府側が保管したものであるとして、立場を異にしています。
この点については、「今朝、シリアで空爆の被害に遭った患者からサリンが使われ形跡が出てきました。ただ、誰が使ったのかはクエスチョンマークが残るという意味では、外交上の戦いが激化するのではないか」と話しました。

中国に対する無言のメッセージ

そして、北朝鮮問題については「今後、中国やロシアが対北朝鮮にどういう行動を取るのか、その“強弱”によって、アメリカが非常に強い動きに出るかが左右されるのではないか」と分析。
その中でも、「北朝鮮に対して最も安全保障や経済の面で影響力が強いのは中国」であるとして、「だから、米中首脳会談の夕食中に、シリアにミサイルを発射したのは無言のメッセージなんです。『あなた方が何もしないのであれば、アメリカ単独でも行動するよ』ということを一番強い形で見せた」と解説しました。
今回のトピックについて、寺岡さんは「ロシアとアメリカというと、冷戦が頭に浮かびます。冷戦後も影響を引きずっているのでしょうか」とコメント。
すると、島田さんは「世界で冷戦の形跡が唯一残っているのが北朝鮮の38度線なんです。アメリカは中国に対して、仮に北朝鮮で武力衝突が起きても38度線を超えて中国の国境に迫るようなことはしないと、わざわざ伝えています」と説明しました。
「それでも今回、中国は即座に国境に15万人の精鋭部隊を送っています。これは今までとは全然違う対応ですよね。何か起きたときのため準備をしている。この動きは、アメリカもロシアも重々承知だと思います」とのこと。
最後に、島田さんは今回の問題について一番考えなければいけないことは「どこかほかのところで起きている事態だと思わないこと」であると強調。常に身近な問題として考え、情報を集め、自分の身を守ることが大切であると締めくくりました。
緊迫するシリア・北朝鮮をめぐる情勢についての解説となった今回の放送。詳細はぜひYouTubeでお聞きください。
※今回のニュースをはじめとした島田さんのコメントは、ぜひ以下からチェックしてみてください。
13日は、リアルディア代表の前刀禎明さんが出演予定です。こちらも合わせてお楽しみください。

【番組概要】放送局: J-WAVE 81.3FM
番組タイトル: PICK ONE
ナビゲーター: サッシャ、寺岡歩美(sugar me)
放送日時: 毎週月~木曜日11:00~11:20(ワイドプログラム『STEP ONE』内)
番組WEBサイトはこちらをご覧ください
(構成:菅原聖司)