「社会がゆとりを持って基礎科学を見守って」ノーベル賞の大隅良典さんは受賞会見で繰り返し訴えた
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たぶんそういうゆとりはグーグルとかamazonのようなグローバル企業が提供する時代。日本のような中途半端なサイズの国民国家には難しいかもです。基礎研究よりも社会保障に金使えって世論になりますから
今回は苦言です。皆さん、基礎科学研究への資金の投入の仕方や金額の多寡にばかり議論が集中して、上辺で基礎研究の重要性を訴えて、肝心の科学研究の内容に目が行かない、興味が行かないのはなぜでしょうか。もちろん。それらも大事なことでしょう、無視はできません。しかし、本質論を言えば、科学の研究内容が理解できて初めて、その意義が深いレベルで理解できるのです。今回、日本人の大隈先生がノーベル医学・生理学賞を受賞されて注目を集めるのは大変喜ばしいのですが、一方で昨日ノーベル物理学賞の発表がありましたが、日本人がいないとなると途端に注目度が下がり、ピック数が減りました(※)。今回の物理学賞の内容は科学的に高度にハイコンテクストなので理解するのは容易ではないでしょうが、それでも注目度の落差が極端だと感じました。お金の使い方や研究教育論を議論するのも良いですが、もう少し純粋な好奇心を大事にして欲しいと思います。そうすれば、自然と科学に対する理解度が向上し、大隈先生がわざわざ「社会がゆとりをもって基礎科学を見守って」と言わなくても良い国になるかと思います。
【※】
https://newspicks.com/news/1814732大隅先生のノーベル賞受賞は、27年前に酵母のオートファジーを発見して以来の基礎研究が評価されてのもの。
1990年代の古き良きアカデミズムではこうした基礎研究が大切にされてきた一面があり、基礎研究があってはじめて実用的な成果もあげられるというものであることが、今回の大隅先生のノーベル賞受賞で再認識させられる機会になったはずだ。
一方で、大隅先生が憂うように、今日は基礎研究が軽視され、「短期的成果を求めて出口指向を強める方向の研究に過度に傾きつつある」のが実情でもある。基礎研究を疎かにするのは、基礎工事をしないで家を建てようとするのと同じ。日本の教育や科学技術の方向性が根本的に問い直されている。