【戦略ストーリー対談】商売の極意は、勝てるポジションで勝負する
2016/07/24, NewsPicks編集部
「稼ぐ力のその中身」〜日本駐車場開発編〜Vol.2
【戦略ストーリー対談】商売の極意は、勝てるポジションで勝負する
2016/7/24
*目次
Vol.1:地味だから儲かる?駐車場ビジネスのパイオニア
Vol.2:商売の極意は、勝てるポジションで勝負する
Vol.3:稼働率は100%超、駐車場の“三毛作”
Vol.4:営業利益10億円事業を100個作る戦略
儲かる駐車場をオーナーに提供
楠木:前回、ビルオーナーは駐車場には関心がないという話をお聞きしました。
巽:ビルオーナーさんは、テナントさんから車を使うと言われたら、駐車場を提供しないといけない。そういう考えですから、駐車場から収益を上げるという発想がありません。そもそも駐車場収益ではビルは建ちません。そこで僕らが介在する余地が出てきます。
楠木:絶対に必要だけど、収益は期待していない。ようするにコスト・ファクターですね。その意味で確かにトイレと同じ扱いになっている。
いまわれわれがいる新丸の内ビルディングには、ものすごく大きな駐車場があります。ここも御社が管理していますね。先ほど、僕もクルマを止めました。具体的に、この駐車場をどのように管理されるのでしょうか?
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コメント
注目のコメント
傍目にはBtoBでも本当の「法人顧客」というのは存在しない。その法人の中に、お金を出す人、実際に使う人がいる。そういう「個人」が喜んだり満足したり不満だったりしてお金を払うか払わないか、払うとしたらいくらなのかが決まる。ある意味、BtoBの商売こそ人間についての洞察がカギになる。巽さんはそこがスゴイ。ビジネス界の山本昌。
大きくて高い参入障壁を作れるのが人材の質。採用も育成もひと手間工夫するだけで全く違う成果になるけど、それをやる会社が少ないのも事実。言うは易く行うは難し、の世界。
例えば、採用説明会の資料1つにとっても、テンプレートを使ってる、資料が美しくない、など突っ込みどころ満載だったりするので、そういうものが少ないところはやっぱり本気だな、と思わせるところが多いですね。
工夫は1ミリの拘りに宿りますね。顧客が認識する主観における優位性は、他サービスとの相対的評価で決まる。
競争優位性を生み出すためには、良い意味での「ギャップ」を生み出す=顧客の期待値を超えるサービスを提供する。
>この「ギャップ」を競争優位に持っていくところに巽さんの戦略の本領がありますね。客観的な測定値で優れている状態よりも、顧客が認識する主観において優れていると思わせるところが実にうまい。