【アマゾン日本社長】1兆円企業に育った「秘密」を語る

2016/7/19

モノの消費も、エンタメの消費も

2000年11月、初めて日本でのサービスを開始したアマゾン。今や年間1兆円(2015年通期)を売り上げるようになった日本法人だが、その成功にはどんな挑戦と苦労があったのか。
今後の成長戦略も含めて、日本法人の創業期から活躍するジャスパー・チャン社長に聞いた。
──日本国内ではすでに500万人ものプライム会員がいるとか。その魅力は何でしょうか。
まずプライム会員のサービスについて、ユーザーが心から満足するようなサービスであり続けたいと思っています。そのために次々と、新しいメリットを加えています。
日本のプライム会員の年会費は3900円ですが、あらゆるサービスが付いてきます。「当日お急ぎ便」などの配送サービスが送料無料になる他、さまざまな日用生活品を一つのボックスに詰め込んで、極めて安い価格で家庭に届けてくれる「アマゾンパントリー」といったサービスも使えます。
2015年に始めた「プライムナウ」は、プライム会員だけが使うことができる、超速の配達サービスです。
さらにアマゾン限定の「タイムセール」では、プライム会員だけが30分早くセール品を買うことができますし、会員向けの特別な商品も用意しています。
それだけでは、終わりません。
エンターテインメントを楽しむことができるのです。電子書籍端末のキンドルを持っていれば、私たちが用意したセレクションから、毎月1冊を無料で読むことができます。
さらにオリジナルの映画やドラマなどの動画が見放題になる「プライムビデオ」、そして数百万曲の音楽が楽しめる「プライムミュージック」も展開しています。モノの消費だけではなく、エンタメの消費も大きな役割となってきています。
そうそう、デジタルカメラの写真データを無制限に保存できる「プライムフォト」というサービスもあります。
これらを2007年のサービス開始時から、ずっと同じ年会費に据え置いたまま、提供しています。最高に値打ちがあるでしょう?
──特に日本市場に刺さっているサービスは何でしょうか。